29歳でデビューされる以前から小説を応募したりはされてましたか? 村上春樹も29歳と比較的遅めのデビューをしていますが、それまでは小説を書いたことが一度もなく、書こうと思ったこともなかったそうです。佐藤先生は確か小学生くらいの頃から「学者で作家」を志望されていたと記憶していますので、自分が納得できる水準の基礎体力が身に付くまでは発表を控えていた、ということでしょうか?
長篇企画なのに実際には五枚しか書けない、或いはひと場面五枚を山のように書くんだが、百枚続けて書くことはできない、頑張って書いても五枚の連続でしかない、という時期が誰にでもある。私も例外ではない。みんな結構そう、と言うのは、学生を教えていて発見した。
で、百枚の壁を、ある瞬間、突然越えるのね。学生の小説読んでいて一番幸せだったのはそういう瞬間に居合わせることだったけど、その時には書き方も何も全部変わってる。本人も大抵、こんなに楽だったのか、楽に書いて良かったのか、と言うけど、そうではなくて、百枚書ける書き方を発見する、ということなのだろうと思う。
経験から言うと、ずっと書いている、という人でも二十歳前に百枚掛けるようになることは稀だよ。
"(via tkashiwagi)